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私は、結婚して早や20年になります。20年前の私を振り返ると、かみさんと生活を始めるにあたり、私の友人のご両親が所有する廃屋を借受け、床を張り、外壁にトタン板を張りと、気忙しく生きていた様な気がします。
敷居と畳の隙間から冷たい風が吹き、雨漏りをすると洗面器やナベを並べて、長女とよく「うちは貧乏だねぇ〜お父さん」と言って、雨の止むのを待ったものでした。 でも、私個人としては、雨漏りの経験ができた長女は、幸せ者だと自負しています。特に夜の雨漏りは情緒がありました。あんなこじんまりとした平屋で、風雨の音を聞き、生活できたことに感謝したいと思っています。 今、その家から去り、別の地に住んでいますが、今でも気が向くと、長女も長男も自転車に乗って、自分の家を見に行くといいます。「お父さん、上原の家に行って来た」「カギがかかっていて開かなかったけれど、私の植えたビワの木に実がついているみたいだった」「隣のTさんのおばさんが、チャチャ(猫)によろしくって…」と、私たち家族を15年に渡り支えてくれた家は、今は物置となっていますが、私たちが住む50年前は上諏訪の地に建てられた物だそうで、その当時の家族を支えた建物なのでしょうね。私はこんな家に住めたことを感謝し、いささか誇りにも思っています。そして、この建物を壊さずに、この地に再生した友人のご両親に感謝したいと思います。 「物を大切に・・・長くつきあいたいものです」 「私たちは物にも心を見いだせる種族ですよね…!」 關 謙二
我が子に残せる循環型社会日本の伝統と技術時間をかけた住宅
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