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限界耐力計算法による耐震補強計画
 

 

日本の木造建築物は地域の気候、地域の風土に適応しながらつくられてきた。
それらの建物が地域特有の美しい街並み、景観を形成している。
しかし、これらの建物は近年の耐震性能の問題により姿を消し、以前の街並み、
景観は失われつつある。
失われる一つの要因として、木造建築物の耐震性能が建築基準法施行令、告示等
による壁量規定、仕様規定によって評価されてきたことが考えられる。
壁量規定、仕様規定においては、いわゆる「古民家」などは構造的に否定される
建物であるから。
今回採用した“限界耐力計算法”はしなやかに変形する伝統的な木造軸組工法向
きの設計法であり、平成12年の建築基準法改正により適用できるようになった。
この様な設計法が広まり、歴史ある美しい街並み、景観が今後も人々を楽しませ
てくれることを願います。


物件概要     
所在   :長野県諏訪郡富士見町 
用途   :寺院(現在は公民館) 
床面積  :270u 
規模・構造:木造平屋建(伝統工法)
築年   :昭和12年
構造計算法:限界力計算法(設計クライテリア1/15)
工事内容 :耐震ダンパーの設置、及び老朽化所の補修
工期   :2015.07〜2015.12(予定)