年に何回かまた見ようと思う映画がある。
そして観ます。

たとえば 「ギルバート・グレイブ」
   似合いもしない茶髪のジョニデは
   おつまみにされている人妻に
   「あなたならこの土地から出て行かないから・・」
   なんて言われつつ、もっさく、ださく、どんくさく、
   そして限りなく優しく、強い。
たとえば 「フレンチ・キス」
   サイコーにかわいいラブ・コメディ
   これを見たらケビン・クラインに惚れてしまうかも?
   ラストシーン、いかしております。
たとえば あまりにも大切過ぎて
      言いたくないけど
      日本映画でゆみさんベスト1の
       「月とキャベツ」
      花火とヒバナ、キャベツと月・・・
      漂う空気がなんとも言えない。
あなたも何度観ても色あせない映画に
たくさん出会えるといいネ。
                 しゅわっち No56 2000・1.26号より
「アルマゲドン」「スペースカウボーイ」
2つの作品とも、往年の西部劇の佇まい…愉しみ方のコツは、
深い所で思考せずとっぷりと浸ってしまうこと。
 「アルマゲドン」を観た時、わが愛する「宇宙船缶ヤマト」のパクリだ!
と思った。 日本人好みの浪花節、漂う悲壮感、受け口のベン・アフレック、
顔がゆがんでるリブ・タイラーの美しい恋、渋いビリー・ボブソートン。
 (でもこの人は「スリングブレイト」のラストの横顔と「シンプルプラン」の撃たれる時のほほえみが最高。)
ドッカン バッカンと派手めの演出に、たっぷりと切なさをミックスし、
楽しめる事うけあい。今だ現役バリバリ、アエロスミスの曲も胸キュンものです。
 「スペースカウボーイ」 こちらも永遠のテーマ<地球を救う>。
でも、助っ人達が石油掘りではなく、古代君達じゃなく、
40年前にチンパンジーにとって替わられ宇宙へ行きそこなったじいさん達。
 かろうじて素敵なのはドナルドサザーランド、「マッシュ」の頃はグリグリ目玉。
いつの頃からかイカしたおじ様に変貌していた。
 「ベイブ」の農夫ジェームス・クロムウェルは、スーツを着ると
「LAコンフィデンシャル」そのままで、今回は羊は飼わず、政治を使うのです。
恋なんかもしたりしつつ、夢見た宇宙へと向かう。
 おナマな若者は、結局足引っ張るばかりで、じいさん達は任務を果たしシャトルで生還するのですが、
私の大好きな「Fly me to the moon」にのせてのラストがツーンと来ます。
 (しかし、この曲を一番ステキに唄うのは「ワンスアラウンド」のダニーアイエロだ。)
 今回のゆみさん、おすすめシネマは、作品は軽めに、コメントは
マニアックにお届けしてみました。是非ごらんください。

「イルポスティーノ」
鬱々と暮らす青年が、ある日郵便配達の職を得、亡命してきている
大詩人の家へ手紙を届ける。詩人とふれあい、”ことば”のすばらしさを
知り、生まれ育っても何も有りはしないと思っていた故郷の美しさに気付く。
詩人と波の音、風の音を録音する時、満天の空を見上げ、
「こんなに美しいなんて知らなかった。」
 恋をして、この世で一番美しいものは?の問いの「ベアトリーチェ・ルッソ」
と握りしめたマイクに彼女の名をつぶやく。
 この辺りからうるうる・・・・そしてうるうる・・・・
海の色、風の香り・・・詩人の去った家でテープを聴く
彼の姿を見て、うるうる。
 でも悲しいんじゃない、あったかーーーいうる涙です。
是非どうぞ!

「運動靴と赤い金魚」99’イラン

ちょっとハマリ役過ぎるんでないの?と思えるような
"哀愁たっぷりナマコ”のお兄ちゃんが、愛しい。
 修理してもらった妹の靴をなくしてしまい、父母にも言い出せずに兄妹2人で
一足の靴を交換し合ってなんとかやりくりしていたある日、
学校対抗マラソン大会の3等賞品が運動靴だと言う事を知って出場してガンバル兄ちゃん!!
3等と言う所がミソなんです。結果は?
映画を見てのお楽しみ。
兄ちゃんと妹パタパタ走る姿がなんとも可愛らしくて、ギューっとしたくなる。
 物があふれ、金に振り回されて暮らしていると
わかっているはずなのについつい心が揺らぐ日もある。
「貧しさ」と「豊かさ」は対極にあるのではない。
と言う事を、改めて強く信じられる映画・・・
じゃないかな?お勧めです。

オーロラの彼方へ

いくつになっても父や母の死を受け入れられず哀しみの中で
暮らすジョンに、「またひと晩泣きはらしたでしょ、あんた!」
みたいな目をしたジム・カヴィーセルがいい味。
 ファンタジーなのだが緊迫したサスペンスでもあり、情感たっぷりのファミリードラマでもありと、
約2時間 映画の世界に漂うのにはぴったりの作品。
 現実と幻想が錯綜し、現在と過去も行ったり来たりの展開なので
あまりポオッと見ていると「ん?どうなったの?」ってことになりかねないので、
スクリーンの細部にまで目を配る集中力も要ります。少しね・・・
 父の遺品の無線機からなんと30年前に死んだ父の声が聞こえてきて、
ストーリーがトントン進むのだが、あんなに未来を変えちゃっていいの?と言う疑問符は、
オーロラの不思議な光とジョンの哀しみめんじて許しちゃおう。
 あなたも時空を越えてもう一度話したい人、いますか
「キャメロットガーデンの少女」
高級新興住宅地で暮らす10歳の孤独な少女デヴォンと22歳の
町の外れ者、芝刈りの青年トレントとの、周りのどうしようもないアホ大人
達には、決して理解できない友情と愛情。
「あなたの未来は私の手の中よ」と言った少女は"女性"でした。
そして奇跡が起こるのです!

グラン・ブルー
若かりしジャン・レノと霧にむせぶ瞳のジャン・マルク・バール♪
男達がただただ体ひとつでどこまで深く潜れるか、っていうお話なんですが、
海の青さがいいんです。
そして海中の静寂、きっと音の無い世界であろう、そこへ自分も
身を置きたくなり、じっと漂っていたらどんなだろうと
強烈に憧れてしまった映画です。

「告発」
アルカトラズ刑務所を閉鎖に追い込んだ裁判のお話。
クリスチャンスレーターの若き弁護士とこれぞ迫真の演技、
囚人ケビン・ベーコンとの友情。
キレた悪をやらせたらこの人でしょう!
つらくて、哀しくて、しんどくて、とにかく泣ける。いっぱいいっぱい泣ける。
でもラストは拍手、拍手、
私は拍手しながらつい一緒にガッツポーズしてしちゃいました。
良い映画と思います。 おすすめ。

「サイダーハウス・ルール」
肌にピッタリと張り付いてくるような、ツーンと冷気をたたえた
メイン州の風景がとても好き。
トビー・マクガイア演じるホーマーの青く澄んだ瞳、
まっすぐな視線がとても好き。
 不幸と不条理が、これでもかと押し寄せてくるストーリーなのに
伝わってくるのは、深い優しさ、静かで確かな愛情、愛すること。
 爽やかです。泣けます。勇気が出ます。
 しっかり一歩を踏み出して前に進みたくなります。
是非、ごらんください。おすすめ!!

「サイモン・バーチ」
「サイダーハウス・ルール」と同じ、
ジョン・アーヴィング原作,鼻や胸の奥にツーンとくる空気感が共通している気がします。
 主人公は12歳の少年2人、サイモンとジョー。
 ジョーは私生児であり,母親に充分愛されながらも
「自分の父親は誰なのか?」と言う思いを抱えていて、
サイモンは数10cmのも満たないと言う身体で
「こんな風に生まれたからには,自分に何か特別なプラン,
役目があるはずだ」と、それが神から与えられる日を
待っている。
ストーリーを明かすのはこの作品の場合やめておこう。
でも,ひとつだけyumiさんチェック。
 ラストシーンでジョーが伸ばした手を、大っきな手で
握って歩いて行った母親の恋人役のマイケル・ウォルト♪
あの手は絶対あったかい人だって思ったのです。いい役者だ!
 たくさんの悲しみを,限りない強さと優しさと愛情で
ギューッと抱きしめてくれて,ぐるっと包み込む感じ…。
 見るものにあったかさを与えてくれる。そんな映画。

シザーハンズ
ファンタジーです。でも若い子向け、女性向と思わないで。
題の通り手がハサミの人造人間。
他の皆と違っているために受け入れられない哀しみ、せつなさ。
手話の世界に惹かれるサークルメンバーには、
きっと感じる事ができると思います。
 監督ティムバートンの秀作、そして愛するジョニー・デップの
秀作でもあります。

 ジョニデの出演作ゆみさんお勧めは
いちおし「デッドマン」
におし「妹の恋人」
さんおし「フェイク」
よんおし「ブレイブ」

「ショコラ」
フランスの片田舎に北風と共にやってきた母娘。          
石のように心を閉じて頑なに暮らす人々の中でチョコレートショプを開きます。
とにかくチョコがおいしそう!!
 こわばっていた人々の心が少しずつチョコのように溶けていき、
見ているこちら側も,なぜか,少しやわらかく,ほんわりと暖かくなって来ます。
他人の事を受け入れて,自分に正直に、きちきち肩張ってガンバラなくていいんだヨ、
って言われてるような、居心地の良い空気が漂ってくる映画。おすすめです。

「シンプル・プラン」「ウェイクアップネッド」
どちらも、ごく普通の人々が物凄い大金を目の前にして、       
「ネコばばる」って言う話。
「シンプル…」は,静かに、みんな狙っていて、しみじみ恐ろしさが迫ってくる。
ビリーボブ・ソーントン、とにかくいいです。
「ウエィク…」は,その点少し救われるかな?
アイルランドの美しい景色と音楽が心地よく、じいさんがポックリ逝っちゃったり
けっこうすごい話なのに、気軽に見れます。
見比べてみませんか?ビデオ出ています。

「ストレイトストーリー」 「赤毛のアン 完全版」
10年前に仲たがいして以来、音信普通のままの兄の元へ、
何百マイルを何週間もかけてトラクターでコトコトコト、
ひたすら向かう頑固なストレイトじいさん。
 米中西部のトウモロコシと小麦畑しかない、気が遠くなるほどの
のべらーーっとした道程、その中をトラクターのゆっくりしたテンポで
進んで行く。    観ているうちに「・・・ったくよー、ちゃっちゃと
車で行けよなーー」と言うけばだったハートに、コトコトのリズムが
しんみり染み込んできてしまい、夜、たき火の側で、じーさんの
隣に座って私もじっくり話を聞いてもらいたいな、なんてすっかり染まってしまいました。
 人生の終わり間近に、やり残した事を、やり遂げるため、
「自分の力でやり遂げるんだ」って言うストレイトじーさん。素敵です。
この映画はこの人のためにあるんだと思うほどリチャード・ファーンズワースが
とってもいい!!のです。
この役者さん「赤毛のアン 完全版」では(ゆみさん理想のじーさん像)
マシュウでした。アンをグリーンケイブルズへ置こうと決めて、
アンに「私を望んで下さるのね?」と問われた時の、
穏やかな瞳と、はにかんだようなかすかなうなずき、涙ポロリものです。
かのモンゴメリーの名作「赤毛のアン」の世界を、原作本の
気品をあまり損なわず映画化できた佳作と思います。
2本とも、是非お勧め、観て下さい。

「スリング・ブレイト」
「アルマゲドン」では妙に渋くてイカシていたビリー・ボブ・ソートン
の初監督作品。事件を起こし、25年間施設に収容されていた
カールが故郷に戻って出会った少年フランク。友達であり、家族
でもある少年を守るためにある決断をする・・・
窓の外を眺める瞳に泣けます!

天空の城ラピュタ
テーマソングが流れてくるだけですでにうる目が遠くを見つめる・・・
少々アブナイ?!
パズー・シータ・ドーラと海賊さん達・ロボット兵とムスカだって
みんなダイスキ。
いつだってラピュタを観れば勇気、元気がモリモリ湧いてきて
風に向かってスックと立ってしまいます。
ちなみにこのロボット兵、名作中の名作アニメ”みどりのルパン”に
出て来たの知ってます?(マニア過ぎたかな・・・)
もうひとつお勧めは「on your mark」。
"耳をすませば”劇場公開時に、同時上映された短編です。
チャゲアスの歌に乗せて台詞もなんにもないけれど
もんのすごくいかしてます。

「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」「スリーピー・ホロウ」
ナイトメア…ガイコツなのに、なぜか可愛い
ハロウィンキング・ジャックのクリスマスへの憧れ、傷心、寄り添う人…。
自分のアイデンティティを見つけるラスト、泣けます。
 ストップモーションアニメ(人形)なんだけど、
これは、本当に名作と呼ぶべき1本です。
 スリーピー…首なし騎士の伝説を、怖くて、面白くて、イカす味付けに。
 ドキドキ、わくわく!!脇役達も、うそぉ、こんな人出てる!!って言う
渋い品揃え。もちろん♪ジョーニー・デップはサイコーなのです。お勧めヨ♪
 監督は2本とも、大好き♪ティム・バートン!!
 バートンワールド全快です。ぜひ、ごらんあれ。

「初恋のきた道」

真っ白な雪原、黄金色の麦畑、青々とした白樺の林、
丘陵に続く一本道・・・。
チャン・ツイイー・・・
お葬式を古くからのしきたりでやろうとして周りの人々を
困らせている、機織りを自分でやると言って聞かない頑固な母。

表井戸   赤い布     髪飾り    碗の修理
風にのって聞こえた声   校舎     約束の日
雪道で待つデイ       母と息子
1時間だけの授業

すべての行動がひとつひとつのエピソードがつながる、
一本の道のように。 チャン・イーモウ監督作品。
東京では記録的なロングランとなりました。                  
物語は、村へ続く1本の道をガタゴト車が走っていくシーンから始まります。
とてもシンプル、台詞も少なめですが、とにかく映像が美しい!!
季節のうつろいや空気の香りも感じます。
デイを演じるチャン・ツイイーのなんとまあ可愛いこと!!
大きなスクリーンで観たい作品ですが、ビデオも出ています。
観るものの心の奥にじーんわりと染み込む『宝物』のような一本です。
是非ご覧ください。

「ビヨンド・サイレンス」
手話人ならば押さえておきたい一本。描かれるのは聴障の両親の元、
深い愛情に包まれて成長していく主人公ララと父親との確執。
クラリネットのほっこり、あったかい音もいいね。
各シーンごと、じっくり見て欲しい作品です。
私はなぜか、両親を演じている実際にろう者でもある
アメリカ人俳優ハヴィー・シーゴとフランスのホープ、エマニュエル・ラボル、
この2人の漂わせる雰囲気になんだか・・・
とっても惹かれた・・・・のです。
あなたは何を感じますか?

プリシラ

ド派手でパワフル、でもすごくかわいい3人のドラッグクイーンのお話です。
昔「コレクター」で一目惚れしたテレンス・スタンプのゲイ姿の気品には
くらっと引き込まれてしまいます。
 もう一人、フェリシアを演じるガイ・ピアースはこれもオススメの
「LAコンフィデンシャル」で刑事エドでした。
その時ゆみさんハタと思ったんだ。
「やだ。ホンマのゲイだと思っとった・・・」
オーストラリアの砂漠も素敵。
コレはお勧め映画です。

「ライフ・イズ・ビューティフル」
残念な事に諏訪地方での公開はないかもしれないけど
チャンスがあったら是非見てもらいたい作品です。
ホロコーストの嵐吹きあふれる大戦中、明日はどうなるのか
という極限状態でも家族を愛し、希望を抱き、人間の尊厳を
守り抜いた男グイド。
いっぱい笑えて、いっぱい涙して、
そしてなぜか見終わった後、力が湧いてきます。
誰のどんな人生も「たからもの」であり"価値"があり、
"美しい"と言う事・・・ライフイズビューティフルと言う事です。
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